2022-02-27

更木地域の“今”を学ぶ養蚕体験ツアーを開催!【2日目】

実施日/2021年10月31日(日)

地域活性化のヒントを学ぶべく、西和賀町へ。

 ツアー2日目は、北上市のお隣にある西和賀町で地域課題に取り組み、成果をあげている施設を見学しました。

 最初に向かったのが、空き家となっていたガレージを改装して2020年7月にオープンした「ネビラキカフェ」。人口およそ5,200人の西和賀町も若い世代が町を離れ人口が減少するなどの課題を抱えていますが、同店がオープンすると町外からもヒトが訪れ、新たな観光スポットに。さらに、複数軒のカフェもオープンするなど、町のにぎわいを生んでいます。

▲錦秋湖を望む「ネビラキカフェ」のテラス席で同店オーナーの瀬川さんからお話をうかがいました。

 「そこにある豊かな自然と文化と食と歴史を新しい視点で面白がり、ここに生きることの豊かさを考え、外に向かってゆるやかに開かれたふるさとづくりをめざす」という同店オーナーのビジョンが反映されたカフェは、錦秋湖のそばにあり、テラス席から眺める絶景が自慢。

 そうした地域の財産を、そこにあるものの良さを改めて掘り起こし、魅力に変える「ネビラキカフェ」の取り組みは更木の今回のプロジェクトとも共通する部分が多く、とても刺激を受ける有意義な学びの時間となりました。

 「ネビラキカフェ」の次に訪れたのは、豪雪地帯として知られる西和賀町が、それまで処理に苦労していた“雪”を活用してつくった天然の冷蔵庫「雪室」。

 雪を使って貯蔵する先人の知恵は電気を使わないため環境にやさしく、さらに真夏でも5~7℃と年間を通して安定的に低温保存できるため農産物の鮮度も保たれ、旨みが増す効果も。

 厄介者だった雪を味方にし、それを活用するだけでなく新たな魅力に変える逆転の発想……。地域の可能性はいろいろなところに眠っており、その魅力をどう引き出すかが大事だと感じるひとときでした。

 そして最後に見学に訪れたのは、高さ約5m、1989年に“日本一”のわら人形と銘打って誕生した巨大わら人形。

 下の写真をご覧いただければわかる通り、腰に2本の刀を差し、突き出た男性の象徴がひと際目を引きますが、こちらは同町白木野地区に古くから伝わる厄払い行事「白木野人形送り」の武者人形がモデルだそう。毎年、年度の変わり目には新しいわらの衣装に衣替えされ、それも季節の風物詩になっているそう。

 30年以上も前に地域のヒトたちが考えたアイデアがカタチとなり、受け継がれ、今も活躍している事例は、今回のプロジェクトにも生かせそう。とても刺激を受ける時間となりました。

▲巨大わら人形は、湯田牛乳公社の直売所「結ハウス」の前に立っています。同公社の牛乳100%でつくるソフトクリームも人気!

 こうして2日間のツアーも無事終了。今回の学びや、みなさんからいただいた多くのアイデアを参考に、今後の取り組みを盛りあげていこうと決意を新たにした時間でした。参加されたみなさま、お疲れさまでした。そして、見学にご協力いただいた西和賀町のみなさま、ありがとうございました。

(了)

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