実施日/2023年2月18日(土)・19日(日)
場所/山形県鶴岡市松ヶ岡開墾場、西川町 月山・志津エリア
テントサウナと雪。ガチャと繭細工。
地域の可能性を実感。
2月18日(土)と19日(日)の2日間にわたって山形県に視察に行ってきました。
1日目は、山形県鶴岡市にある「松ヶ岡開墾場」へ。
同施設は明治初期に養蚕によって日本の近代化を進め、庄内地域の再建を行うべく、庄内藩士が苦労の末に原生林を切り拓き、311ヘクタールに及ぶ桑園と10棟の大蚕室を養蚕のために建造した国指定史跡で、現存する5棟の大蚕室を資料館や販売所として活用しています。
視察では資料館の館内をめぐり、当時の開墾の様子や養蚕にまつわる展示、シルクと絹産業の歴史資料などを見学。さらに同地域では現在でも大蚕室を活用して養蚕を行っており、「サムライゆかりのシルク」として庄内地域ならではの物語性と独自性を出してPRしており、そうした取り組みもとても参考になりました。
「松ヶ岡開墾場」の見学の最後には、敷地内にある「蚕業稲荷神社」へ。松ヶ岡の開墾とともに蚕業の発展を見守った神社で、「更木の養蚕の発展」も見守っていただけるようお詣りしてきました。
地域資源の「雪」を活用! テントサウナで豪雪にダイブ!
次の目的地は、東北の名峰・月山の麓にある西川町へ。
西川町では「豪雪」を地域資源として観光に活用する地域活性化事業を展開しており、その取り組みを視察しました。
まずは、積雪が6mにも及ぶ月山・志津エリアで今シーズンから営業を開始した「テントサウナ」を体験。テントサウナと言えば今話題ですが、西川町ではテントサウナで身体の芯まで温まった後は外に出て「水風呂」はもちろん、「雪」の上にもダイブでき、そこで身体を冷やして「整える」体験ができます。
「テントサウナは初めて」という方でもスタッフが親切に対応してくれるため、私たちも戸惑うことなく「テントサウナからの豪雪ダイブで整う」体験を楽しむことができました。
さらに「テントサウナ」の後は、この地域の冬の風物詩「雪旅籠(ゆきはたご)の灯り」を見学。月山・志津エリアは、400年以上も前から三山行者(出羽三山で修行する人)の宿場町として栄えた歴史があり、その志津の昔の町並みを雪で再現したのがこちらのイベントです。雪でつくった旅籠と、そこに灯るロウソクの灯りが幻想的で、見上げれば夜空に浮かぶ大輪の花も美しく、とても贅沢な時間を堪能することができました。
スケールの大きなイベントで、更木地区ですぐに開催とはいきませんが、それでも地域の歴史と資源(雪)を活用しながら、今話題のテントサウナなども取り入れるなど柔軟な発想はとても勉強になりました。
カプセルトイで繭細工を販売。反応は……。
2日目は、「道の駅にしかわ」で更木地域の新たな特産品として開発している「繭細工」と「桑茶」をPRさせていただきました。目玉となるのは、西川町のイメージキャラクター「ガッさん」を繭細工でつくったカプセルトイです。カプセルトイの中には更木地域のお母さんたちが繭玉で手づくりした愛らしい「ガッさん」が色違いで入っており、揃える楽しさも工夫しました。
反響がとても気になりましたが、カプセルトイ自動販売機を設置すると小さいお子さんから大人まで興味津々の様子で楽しそうにガチャを回していました。この取り組みは2021年11月20日に開催したワークショップで、講師を務めたワッキー貝山さんの講演をヒントに、カプセルトイの中に更木で作成した繭細工商品を入れて販売できないかと模索していた中で実現したもの。まだまだ模索の日々ですが、それでもお客さまの反応をダイレクトに知ることができたのは貴重な体験でした。
また、「桑茶」のPRをしていると、更木桑茶のご愛飲者で西川町在住の方とお会いすることができ、しかも「前のパッケージの時からずっと更木の桑茶を飲んでいます」との言葉をいただいたときは感無量でした。うれしい出会いに感謝です!
今回は山形県の養蚕の歴史と現在の取り組みを学ぶとともに、地域資源をいかした地域活性化の取り組みと、更木活性化協議会がチャレンジする繭細工の取り組みについてもお客さまの反応を知る貴重な機会をいただき、とても実り多き2日間でした。
改めて、今回の2日間の視察にご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。
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